箱根・芦ノ湖の四季折々の魅力

季節を問わず、いつ訪れても美しい景色を楽しめる箱根・芦ノ湖。湖を囲む箱根の山々、その後ろには富士山がそびえ、まるで絵画のような眺めを楽しめます。この記事では春夏秋冬、それぞれの見どころと楽しみ方をご紹介します。

箱根芦ノ湖とは
オールシーズン楽しめる芦ノ湖
春の芦ノ湖の魅力と楽しみ方
夏の芦ノ湖の魅力と楽しみ方
秋の芦ノ湖の魅力と楽しみ方
冬の芦ノ湖の魅力と楽しみ方
箱根観光のおすすめホテル「箱根・芦ノ湖はなをり」
まとめ

箱根芦ノ湖とは

▲芦ノ湖　箱根神社

ひょうたん形のカルデラ湖、芦ノ湖は、約3100年前に誕生したと言われています。神山が水蒸気爆発を起こし、土砂が仙石原の川をせき止めたため、周囲約20kmのひょうたん形の湖ができました。芦が多く生えていたことから、その名がついたと考えられています。水温は年間を通して4℃以上ある熱帯湖、ということも特徴のひとつです。

山に囲まれた湖では、四季を通じて美しい景色を楽しめます。富士山の景勝地としても知られており、観光船・箱根海賊船が寄港する「元箱根港」は富士山のビュースポット。芦ノ湖を周遊する箱根海賊船や遊覧船、手漕ぎボートを利用すれば、湖上からの眺めも楽しめます。

▲芦ノ湖　箱根海賊船　＜画像提供：箱根観光船＞

また南岸の杉並木街道は、「逆さ富士」の絶景スポットです。「逆さ富士」は「観光船などが運航していない時間」「風がない」「日差しが湖面に差し込まない」など、さまざまな条件がそろわないと見られません。運もあると言われていますが、見られる可能性が高いのは冬の早朝です。天気予報をチェックして足を運んでみてはいかがでしょう。岸辺には「箱根神社」「恩賜箱根公園」「箱根関所」など、さまざまな観光スポットがあり、一日中楽しめます。

芦ノ湖

住所：〒250-0522 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根
アクセス：
【バス】「小田原」駅より約40～50分、「箱根湯本」駅より約25～30分
【車】「厚木」ICより約60分、「御殿場」ICより約50分
公式サイトはこちら

オールシーズン楽しめる芦ノ湖

西側は箱根外輪山、その向こうに富士山を望める芦ノ湖は、箱根の自然を満喫できる観光名所です。春・夏・秋・冬、それぞれ異なる景色を楽しめますが、天候や時間帯によって異なる表情を見せてくれるため、1日中眺めていても退屈することはありません。湖上をクルーズする船や、空中散歩ができるロープウェーなど、さまざまな角度から眺められる乗り物が多いことも魅力です。

春の芦ノ湖の魅力と楽しみ方

▲芦ノ湖と桜　＜画像提供：恩賜箱根公園＞

箱根には桜の名所がたくさんあり、風光明媚な芦ノ湖もすばらしい桜を見られるスポットのひとつです。箱根海賊船や芦ノ湖遊覧船からも山々に咲く桜を楽しめますが、おすすめは、明治時代に皇族の避暑地として造られた箱根離宮の跡地に広がる「恩賜箱根公園」で、園内には桜をはじめ、ツツジやシャクナゲ、スミレなどのさまざまな花が咲き誇り、遊歩道を歩くだけでも春を感じられます。なかでも公園のシンボルとなっている「湖畔展望館」の2階・バルコニーからの風景は秀逸。例年、4月中旬からマメザクラとソメイヨシノが、4月下旬からはオオシマザクラ、ゴテンバザクラ、ボタンザクラが見頃を迎え、美しい桜とともに芦ノ湖、箱根の山々、富士山という「かながわの景勝50選」にも選ばれた絶景が望めます。

▲「弁天の鼻展望台」から眺める芦ノ湖と富士山　＜画像提供：恩賜箱根公園＞

また、桜の見頃と同時期の4月下旬〜5月中旬頃はツツジが鮮やかに色づくシーズンでもあります。知る人ぞ知る写真映えスポットとなっている「弁天の鼻展望台」では、青い空と芦ノ湖、緑の山々、雪化粧を残した富士山とピンク色のツツジが圧巻のコラボレーション。一年のうち数日しか見られないので、この景観を眺めるために公園を訪れる観光客も少なくありません。
4月から11月の第4土曜日は、公園スタッフとともに園内を散策しながら歴史や植物の魅力に触れる無料のガイドツアー「箱庭さんぽ」も開催されているので、庭園をゆっくり満喫したい方はご予約のうえ、参加してみてはいかがでしょう。

恩賜箱根公園

住所：〒250-0522 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根171
アクセス：
【バス】「小田原」駅より約55分、「箱根湯本」駅より約40分
【車】「小田原西」ICより約40分、「御殿場」ICより約50分
公式サイトはこちら

夏の芦ノ湖の魅力と楽しみ方

▲初夏の芦ノ湖　＜画像提供：PIXTA＞

標高の高い箱根は、古くから人気の避暑地です。芦ノ湖も街中に比べると気温が低く、また湖面をわたる涼しい風が吹くため快適に過ごせます。山の緑と芦ノ湖の青が美しい季節、水と風を思い切り楽しんでみてはいかがでしょう。芦ノ湖には、箱根園を起点とする水陸両用バスが運航しています。道路を走るバスはそのまま芦ノ湖へダイブ！　窓にガラスが入っていないバスは水しぶきや風を直に感じられるうえ、海賊船や遊覧船より湖面が近く迫力満点です。湖に入ったあとの15分間はクルージングタイムになり、湖上からの風景を楽しめます。カヌーやカヤックツアー、湖畔からの風景を楽しむセグウェイツアーもおすすめです。
※2023年12月時点の情報であり、運行スケジュールは変更となる可能性がございます。

▲芦ノ湖夏まつりウィーク　湖水まつり花火大会

▲芦ノ湖夏まつりウィーク　鳥居焼まつり花火大会

また、例年7月31日から8月6日の期間は、「芦ノ湖夏まつりウィーク」です。7月31日は箱根神社・例大祭の宵宮祭で、芦ノ湖の守護神・九頭龍大神のお祭り「湖水祭」、8月1日は箱根神社の御鎮座奉祝の例大祭と、芦ノ湖を中心とするお祭りやイベントが8月6日の「後宴祭」まで続きます。期間中、芦ノ湖では毎夜花火大会が開催予定。

花火大会最終日の5日は、箱根町芦川鎮座の駒形神社で斎行される「鳥居焼まつり」です。夕刻、神社で神事が行われたあと献火の列が芦ノ湖畔に進み、湖上の鳥居型献火台に点火。夜空に打ち上げられる花火と湖上の鳥居や灯籠が、幻想的な雰囲気を作り出します。

出典元：https://hakonejinja.or.jp/info/20230724_1020/

秋の芦ノ湖の魅力と楽しみ方

▲芦ノ湖の紅葉　＜画像提供：PIXTA＞

紅葉の名所として全国的に知られる箱根。例年10月下旬から色づき始める箱根の紅葉は、11月上旬に芦ノ湖で見ごろを迎えます。芦ノ湖を中心に赤や黄色に彩られる山々、背後にそびえる雪化粧をした富士山の眺めはまさに絶景。絵画のような風景を見に、毎年多くの人が訪れています。芦ノ湖と紅葉のコラボレーションはどこから見ても美しいものですが、おすすめは、富士山・外輪山の紅葉・芦ノ湖を望む恩賜箱根公園からの景色です。また箱根海賊船「桃源台港」近くの「湖畔プロムナード」からは、遊歩道を歩きながら紅葉と芦ノ湖を眺められます。

迫力ある山の紅葉を楽しみたい方は、箱根海賊船・遊覧船などで湖上へ。スワンボートや手漕ぎボートを利用すれば、湖畔の紅葉をより間近で楽しめます。

▲芦ノ湖の紅葉　＜画像提供：PIXTA＞

360°の紅葉を楽しめるのはロープウェーです。箱根園から箱根駒ヶ岳山頂までをつなぐ箱根・駒ヶ岳ロープウェーからは、美しく彩られた山々と青い芦ノ湖からなる見ごたえのある景色が一望。晴れた日には富士山を望めます。早雲山駅と桃源台駅をつなぐ箱根ロープウェーからは、姥子駅～桃源台駅で、眼下に広がる紅葉と芦ノ湖を満喫できます。

冬の芦ノ湖の魅力と楽しみ方

▲芦ノ湖

1〜2月の晴天時によく見られる、雪を頂く富士山と箱根の山々、青い湖と朱の湖上鳥居からなる風景は大変美しく、芦ノ湖を代表する景観として広く知られています。またキンと澄んだ空気に包まれる冬は、「逆さ富士」のベストシーズンです。ほかにも放射冷却の日には、湖の水蒸気が冷やされて起こる気嵐（けあらし）、外気温より湖面温度が高かったり、冷気が湖面に流れ込んだりする際には、雲海が見られることがあります。

ため息がでるような美しい景色を楽しめる晴天時はもちろん、雪化粧をした芦ノ湖もまた格別です。陸地からだけでなく箱根海賊船や箱根芦ノ湖遊覧船からも、冬にしか見られない幻想的な景色を楽しめます。

▲箱根神社平和の鳥居　

▲九頭龍神社新宮

1月1日午前0時には、箱根神社による新年奉祝の花火が芦ノ湖に打ち上がります。風がなければ、水鏡に映る花火も楽しめます。パワースポットとしても名高い箱根神社は、開運厄除・心願成就・交通安全・縁結びに御利益がある運開きの神様。新たな年を迎え大変混雑しますが、1～3日に運航される「新春初詣クルーズ」や「駅伝応援号」を利用すれば、デッキから箱根神社と九頭龍神社の船上参拝ができます。混雑を避けたい方は乗船を検討してみてはいかがでしょう。
※新春初詣クルーズの運行スケジュールは、変更となる可能性がございます。

箱根神社