2024年9月5日
おすすめ体験スポット
会津文化の魅力を深掘り!おすすめ伝統工芸体験|にっぽん旅めぐり
画像提供:PIXTA
そんな会津地方は、古くから交通の要所として栄えてきました。そのため、多彩な文化が育まれ、今もなお伝統文化と歴史的建造物が受け継がれています。国指定伝統工芸(※)に指定された「会津漆器」は会津を代表する伝統工芸の1つです。そのほかにも「あかべこ」や「起上り小法師」など、素朴でかわいらしい工芸品が数多くあり、訪れる人を魅了しています。
赤べこは、愛嬌のある顔が上下左右に振り子運動を繰り返す、会津の郷土玩具。“べこ”とは、会津の方言で牛という意味があります。木型に何枚もの和紙を貼り重ねて乾燥させたあと、木型を外し、形を整えたあと絵付けする、張り子の人形です。
赤べこのモチーフは、約1,200年前に「会津柳津福満虚空蔵尊圓蔵寺」の建設の際、最後まで働き通したという逸話(※1)を残した赤色の牛。)赤は魔除け、白地に黒の斑点は、疱瘡(天然痘)を表しています。当時多くの人々を死に至らしめた天然痘から子どもたちを守るため、赤べこが身代わりになるよう描かれた(※2)柄だそうです。
古くは「子どもが丈夫で元気に成長できますように」と祈願して贈るのが会津の下級武士の習慣(※3)だったのだそう。子どもをあやす目的で首が上下に動く仕掛けになっているといいます。
出典元:
https://www.yubeshi.co.jp/f/brand/akabeko
https://www.jalan.net/news/article/551304/
https://warabi-akabeko.com/about-akabeko/
※諸説あり
赤べこの絵付け体験が楽しめるおすすめスポットは『手作り体験ひろば番匠』。好きな模様を描いて、世界に1つだけの赤べこを作れます。小さな子どもでも簡単に体験できるので、ファミリー旅にぴったり。自ら筆を走らせて仕上げた赤べこは、なんとも言えないかわいさです!できあがった赤べこは、お土産として自宅に持ち帰ることができます。
また、『手作り体験ひろば番匠』では赤べこ職人による手業を見学できます。伝統を脈々と受け継いできた技を目の前で見られるのは、貴重なひとときです。旅の思い出として、ぜひ訪れてみてください。
手作り体験ひろば番匠
- 住所:〒965-0811 福島県会津若松市和田1丁目6-3
- アクセス:ハイカラさん・あかべぇ「和田」下車すぐ
- 公式サイトはこちら
続いて紹介するのは、転んでもすぐに立ち上がる様子から縁起物として愛され続ける張り子細工「起き上がり小法師(こぼし)」です。こちらは、約400年もの歴史(※)を持つ会津の伝統工芸。江戸時代初期に会津藩主が藩士たちの冬の間の内職として作らせ、正月に売り出したのが始まり(※)なのだそう。
会津若松市では、毎年1月10日に開かれる初市「十日市」で起き上がり小法師を販売しています。ちなみに、「家族や財産が増え、一族が繁栄するように」という祈りを込め、家族の人数より1つ多く購入するという習わしがあるそうです。
十日市では、起き上がり小法師のほかに「風車」と「初音」とよばれる縁起物が並び、この3つを「会津三縁起」といいます。
『会津武家屋敷』では「起き上がり小法師の絵付体験」を楽しめます。こちらの起き上がり小法師は、通常よりやや大きめサイズなので、好きな柄を思う存分描けます。デザインの自由度が高いこともあり、それぞれ味のある作品に仕上がりそうです!
会津武家屋敷では、このほかにも「赤べこの絵付体験」も開催しています。1つの施設で複数の会津の伝統工芸に触れられる体験ができるのはうれしいポイントです。大人から子どもまで楽しめる内容なので、ぜひ家族旅行やグループ旅で立ち寄って、思い思いの作品を作ってみてください。
会津武家屋敷
- 住所:福島県会津若松市東山町大字石山字院内1
- アクセス:
【車の場合】越自動車道~会津若松ICから車で約15分
【電車の場合】JR会津若松駅下車後タクシーで約7分
- 公式サイトはこちら
「会津漆器」は、1957年(※1)に経済産業大臣指定「伝統的工芸品」となり、2019年(※1)には会津若松市の指定無形文化財 (工芸技術) に登録された会津の伝統工芸。美しい花の絵柄や金粉など、華やかな絵付けが特徴です。また、日常使いを考慮して軽くて丈夫な点も魅力。使い勝手がよく、使う度に手になじみます。
会津漆器が誕生したのは室町時代(※1)。発展の背景には、険しい山々に囲まれた盆地が漆を扱うのに適していたことや木材が潤沢にあったことなどが挙げられます。
会津漆器づくりは、木地、塗り、加飾の3工程(※2)。器を形作る「木地師」、塗りを施す「塗り師」、塗られた器に装飾を施す「飾師」の3名がバトンをつなぎ漆器を作り上げます。現代まで続く会津漆器の高い技術力は、歴史を受け継ぐ街・会津ならではの工芸のひとつです。
『会津塗伝承館 鈴善』は、天保3年創業(※1)の老舗漆器店。2022年(※2)には、お店の建物が国指定有形文化財に登録されました。
こちらで体験できるのは、会津漆器の蒔絵(まきえ)。好きな漆器を選び、指導員の方のレクチャーを受けながら自分好みの絵柄を描いて、世界に1つだけの会津漆器を作れます。
有形文化財の中での貴重な体験は、会津旅の思い出になること間違いなし!ぜひ立ち寄って、蒔絵体験に挑戦してみてください。
会津塗伝承館 鈴善
- 住所:〒965-0037 福島県会津若松市中央1-3-28
- アクセス:会津若松I.Cより車で約10分
- 公式サイトはこちら
最後に紹介するのは、会津地方で約400年前(※)から続く伝統工芸「会津木綿」。鮮やかな縦じま模様と素朴な風合いを持つ木綿生地です。丈夫で厚みのある会津木綿は、保温性、吸湿性が高く、会津盆地の厳しい気候の中で暮らす人々に愛され続けてきました。使うほどに肌になじみ、心地よさと風合いがでてくるので、生地を育てる楽しさを体感できるのも魅力です。
その丈夫さから、古くは農作業で着用する野良着としても使われていましたが、現代では、小物やハンドバック、ファッションなど、さまざまなアイテムに使用されています。
明治38年創業の老舗織元『山田木綿織元』では、製織工場で実際に会津木綿が作られているところを見学できます。昭和初期から使用している自動織機(豊田式力織機)が会津木綿を織り上げる様子は迫力満点!
工場が稼働していないときでも見学できますが、ぜひ事前に電話で営業時間や定休日を確認し、その迫力を実感していただくことをおすすめします!また、直営店では、色とりどりの反物やハギレ、洋服や小物など、会津土産にぴったりのアイテムが購入できます。機能的で素朴な風合いの会津木綿は、老若男女問わず喜ばれそうです。
歴史を知って工場を見れば、もっと会津木綿を好きになれるはず!
予約は不要で、さらに無料で見学できますので、ぜひ気軽に立ち寄ってみてください。
山田木綿織元
- 住所:〒965-0044 福島県会津若松市七日町11−5
- アクセス:JR七日町駅から徒歩約8分
- 公式サイトはこちら
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会津東山温泉 御宿 東鳳
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〒965-0813
福島県会津若松市東山町大字石山字院内706 -
磐越自動車道「会津若松IC」から車で約20分
会津若松駅から無料シャトルバスで約15分
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